ダニエーレ・ピッチニン/カリペ 2020
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【赤・ややしっかり】
★赤い果実と森の香り、滑らかさの奥に力を秘めたピノ・ネーロ
標高約550〜600mの山の畑で育つピノ・ネーロから造られた、繊細さと凝縮感を併せ持つ赤ワインです。
ダニエーレはワイナリーを始める際、ムーニ地区の冷涼な気候と石灰質土壌がピノ・ネーロに適していると考え、それまでブドウが植えられていなかった高地の区画へ植樹しました。
しかし、ピノ・ネーロは彼にとって、簡単に答えを示してくれない特別な品種。
手間を惜しまず向き合っても、納得できる結果を得られた年はわずかで、ダニエーレ自身が「親子の喧嘩のような関係」と表現するほど、長い試行錯誤を続けてきました。
2020年から付けられた「カリペ」という名前は、ヒマラヤの山へ向かう人に贈られる言葉。
「ゆっくりと小さな歩みを重ね、やがて頂へたどり着く」という意味が込められています。
故郷の伝統とは直接的な関わりを持たないピノ・ネーロをこの地に植えた自分自身へ、急いで結果を求めないようにという戒めでもあります。
ブドウは成熟時期の異なる二つの区画から、約10日の間隔を空けて収穫。
早く熟す区画の豊かな果実と、粘土を多く含む遅熟の区画が保つフレッシュさを、それぞれ別に醸造します。
収量はダニエーレが育てる品種のなかでも特に少なく、一株から得られるブドウは平均約400g。
木製の発酵槽で、果皮とともに約30日間、野生酵母によって自然発酵させます。
圧搾前に自然に流れ出るフリーランワインだけをカリペに使用し、圧搾後に得られるワインは別のキュヴェへ。
その後、大樽で発酵の続きと約10か月の熟成を行い、二つの区画のワインをブレンドして瓶詰めしています。
野苺やラズベリー、チェリー、ザクロを思わせる、透明感のある赤い果実の香り。
スミレや薔薇、森の下草、紅茶、乾燥したハーブに、白胡椒や土、石灰を思わせるニュアンスが静かに重なります。
口当たりは驚くほど滑らかで、きめ細かな果実味が舌の上をしなやかに流れていきます。
標高の高い畑から生まれる生き生きとした酸が中心を貫き、細やかなタンニンと鉱物的な風味が味わいに奥行きを与えています。
軽やかさを感じさせながら、内側には低収量のブドウならではの密度と力を秘めた味わい。
華美な樽香や強さではなく、ピノ・ネーロの繊細な果実と山の畑の冷涼さを、静かに深く表現した一本です。
鴨や仔羊のロースト、鶏肉や豚肉のグリル、キノコ料理、肉を使ったパスタ、熟成チーズと好相性。
鰹のたたき、鶏の炭火焼き、焼き鳥、豚の生姜焼き、すき焼き、醤油や出汁を使った煮物などにもよく合います。
15〜17℃ほどを目安に、少し大きめのグラスでお楽しみください。若いうちは抜栓後に時間を置くと香りが開きやすく、今後の熟成も期待できるワインです。
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▼商品情報
タイプ/赤
品種/ピノ・ネーロ100%
ヴィンテージ/2020年
容量/750ml
アルコール度数/12.5%
産地/イタリア/ヴェネト
熟成/大樽
※掲載写真のヴィンテージが異なる場合がございます。お届けする商品は、商品名・商品情報に記載のヴィンテージです。
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▼造り手紹介
ダニエーレ・ピッチニン【イタリア/ヴェネト】
ダニエーレ・ピッチニンは、ヴェネト州ヴェローナ県、サン・ジョヴァンニ・イラリオーネ郊外のムーニ地区でワインを造っています。
1980年生まれのダニエーレは、若くして友人とレストランを立ち上げ、共同経営者兼ソムリエとして働いていました。
人生を大きく変えたのは、23歳だった2003年に出会った、ラ・ビアンカーラのアンジョリーノ・マウレのワインです。
それまで扱ってきたワインとはまったく異なる味わいと世界観に衝撃を受け、その理由を知るため、休日のたびにアンジョリーノのワイナリーへ通うようになりました。
朝早くから畑やセラーで働き、ブドウ栽培と醸造を実地で学ぶ日々。
アンジョリーノの「ブドウを潰したらワインになる」という言葉を通して、さまざまな添加や加工を行わなくてもワインは生まれること、そしてシンプルな醸造ほど奥深いことに気づかされます。
2006年にはレストランの権利を売却し、ワイン造りの道へ進むことを決意しました。
選んだ場所は、祖父が生まれ育ったムーニ地区。
標高約300〜550mの山間部に点在する畑は、石灰岩を多く含む土壌で、昼夜の寒暖差が大きく、ブドウがゆっくりと成熟する環境にあります。
ダニエーレが特に力を注ぐのは、この土地で古くから栽培されてきた土着品種ドゥレッラです。
強い酸とタンニンを持ち、扱いの難しさから栽培する人が減っていた品種ですが、その可能性を信じ、自ら開墾した畑へ植樹しました。
また、標高の高い冷涼な区画ではピノ・ネーロを栽培し、シャルドネやピノ・グリージョなども育てています。
2011年にはカーゼ・コリーニのロレンツォ・コリーノと出会い、不耕起や無施肥、自然に生える草を生かす畑づくりから大きな影響を受けました。
土壌を一つの生きた環境として捉え、機械による負担を減らし、必要最小限の働きかけで健やかなブドウを育てています。
醸造では野生酵母による自然発酵を基本とし、技術によって味わいを造り込むのではなく、ブドウと土地が持つ個性を鮮明に表現することを目指しています。
強い信念と絶え間ない探究心を持ち、故郷の土着品種と山の畑が秘める可能性を追い続ける造り手です。
